会社にスニーカーを置いていますか?「通勤はパンプスだけれど、災害時のことまでは考えていなかった」という方も多いかもしれません。
けれど、地震や大雨などで電車やバスが止まると、帰宅や避難のために長い距離を歩く場面が出てきます。そんなとき、会社に置いた一足が思いのほか大きな助けになるんです。今回は、防災対策としてスニーカーを常備する理由から、選び方、保管方法まで分かりやすく紹介します。
会社にスニーカーを置くと防災対策になる理由
長距離を歩くときの足を守れる
災害で交通機関が止まった場合、徒歩での移動を選ばざるを得ないことがあります。普段なら駅までの数分で済む道も、道路の混雑や迂回によって、何時間も歩くことになるかもしれません。
ヒールのある靴や足に合わないパンプスで歩き続けるのは、足の痛みや靴ずれにつながります。歩くこと自体が負担になるだけでなく、足元への注意がそれて、転倒しやすくなる点も気になるところです。
がれきや段差への備えにもなる
地震のあとには、道路に小さな破片や段差が生じることがあります。スニーカーなら、サンダルやパンプスに比べて足先や足裏を保護しやすく、安定して歩きやすいでしょう。
もちろん、スニーカーを履けば危険がなくなるわけではありません。破損した建物の近くや浸水した場所には近づかず、会社や自治体の避難指示に従うことが大切です。
「履き替えられる」という安心感
大切なのは、災害が起きた瞬間からスニーカーであることではありません。勤務中に状況を確認し、必要になったら履き替えられる準備があることです。
靴が用意されているだけで、避難や帰宅の選択肢が増えますよね。靴下も一緒に置いておけば、濡れた靴下やストッキングのまま歩く不快感も減らせます。
防災用スニーカーの失敗しない選び方
歩きやすさと足に合うサイズを優先
防災用だからといって、特別に高価な靴を選ぶ必要はありません。まずは、普段から履き慣れていて、足に無理なく合うことが基本です。
つま先が当たる、かかとが浮く、幅がきついといった靴は避けましょう。長く歩く可能性を考えると、指を軽く動かせる程度の余裕があり、足首やかかとが安定するものが向いています。
滑りにくく、脱ぎ履きしやすいタイプ
靴底は、溝があり滑りにくいものを選ぶと安心です。雨の日や床に水がある場所では、靴底の状態が歩きやすさを左右します。
また、ひも靴はしっかり固定できる一方、急いでいるときに結ぶ手間があります。面ファスナーやゴムひもタイプなど、脱ぎ履きしやすく、履いたあとに足を固定できるものも候補になります。
軽さだけでなく、丈夫さも確認
軽量なスニーカーは持ち運びやすい反面、素材が薄すぎると足元を守る力に不安が残ります。通気性、耐久性、靴底の厚みなどを、実際に触って確かめてみてください。
防水仕様なら雨への備えになりますが、完全防水でも水の中を安全に歩けるわけではありません。防災用には、靴の中に水が入ったときの替えの靴下や、足を拭くタオルも組み合わせると使いやすいですよ。
会社に置くなら靴以外に何をそろえる?
靴下と足を守る小物
スニーカーと一緒に、厚すぎない靴下を1〜2足用意しましょう。ストッキングから履き替えるだけでも、足の擦れや蒸れを抑えやすくなります。
靴ずれ用の絆創膏、薄手のタオル、ビニール袋もあると便利です。濡れた靴下を入れたり、スニーカーを持ち運んだりできます。小さな袋にまとめておくと、必要なものを探す手間がありません。
徒歩帰宅だけを前提にしない
災害時は、必ず歩いて帰るのが正解とは限りません。道路の安全や家族の状況、会社からの案内を確認し、社内で待機するほうがよいケースもあります。
そのため、スニーカーは「帰宅するための道具」だけでなく、「安全に避難するための道具」と考えるのがおすすめです。携帯電話の充電器、飲料水、携帯トイレ、ライトなどと合わせると、職場での待機にも役立ちます。
職場全体の備蓄も確認する
個人で用意するものと、会社が備えているものを分けて考えることも重要です。水や食料、ヘルメット、救急用品などがどこにあるのか、避難経路と一緒に確認しておきましょう。
個人のロッカーに置く場合も、避難通路や防火扉の前に荷物を出さないようにします。防災用品は、置き場所を誤ると避難の妨げになることがあるんです。
会社でのスニーカーの保管方法と見直し手順
取り出しやすく、つぶれにくい場所へ
おすすめは、デスクの下やロッカーなど、すぐに取り出せる場所です。ただし、足元に置く場合は通路をふさがないよう、収納袋や箱に入れて整理しておきます。
重い荷物の下に入れると、靴がつぶれたり、取り出しにくくなったりします。片方だけなくならないよう、左右をそろえて袋に入れ、靴下や小物も同じ場所にまとめておくと安心です。
湿気と劣化を防ぐ
会社に長期間置くなら、湿気対策も忘れたくありません。通気性のある袋に入れ、濡れたまま収納しないことが基本です。保管場所に余裕があれば、乾燥剤を添える方法もあります。
半年に一度など、定期的に靴底やかかとの減り、ソールのひび割れを確認しましょう。見た目がきれいでも、素材が劣化している場合があります。履いて歩ける状態か、実際に試してみると判断しやすいですよ。
一度履いてから置く
新品の靴をそのまま防災用にするのは、あまりおすすめできません。サイズが合わなかったり、靴擦れが起きたりしても、非常時には交換しにくいからです。
近所を歩く、通勤の一部で試すなど、短い距離から慣らしておきましょう。履き心地に問題がなければ洗って乾かし、会社用として保管します。サイズ変更や靴の買い替えがあったときは、会社に置いた一足も忘れず更新してください。
会社にスニーカーを置くときのよくある質問
Q. 普段使いのスニーカーでも大丈夫ですか?
A. 足に合っていて、靴底が大きくすり減っていなければ使えます。防災専用である必要はありませんが、会社に置きっぱなしにするなら、通気性や耐久性も確認しておくとよいでしょう。
外出用の靴を兼ねる場合は、使ったあとに汚れや水分を落としてから戻します。いざというときに履けない状態では、せっかくの備えが生かせません。
Q. サンダルや長靴では代用できますか?
A. サンダルは足先が露出しやすく、長距離歩行では脱げたり疲れたりすることがあります。長靴も浸水対策になる場面はありますが、長時間歩く用途には重さや蒸れが気になるでしょう。
用途が異なるため、基本は足を覆って固定できるスニーカーが使いやすいと考えられます。雨や浸水があるときは、無理に歩かず、安全なルートや避難先を確認してください。
Q. 会社に置く場所がありません
A. 収納袋に入れて、ロッカーの下段やデスクまわりの空きスペースを探してみましょう。どうしても難しい場合は、勤務先の防災担当者に個人用品の保管場所を相談する方法もあります。
靴だけでなく、靴下やライトなどを小さくまとめると、必要な容量を抑えられます。置ける場所が限られているからこそ、まずは歩ける靴を一足確保するところから始めてみてください。
会社にスニーカーを置くことは、特別に大がかりな防災対策ではありません。それでも、歩く・避難する・待機するという、災害時のさまざまな場面で足元を支えてくれます。
大切なのは、足に合う一足を選び、靴下と一緒に取り出しやすく保管し、定期的に状態を確認すること。今日、会社のロッカーやデスクの中を見回してみませんか?
