災害対応シミュレーション

【事業継続対応編】

状況付与2
【9月1日(月) 15:00】 取引先Aからの連絡

あなたはこれから、何を優先した対応をしていけばよいでしょうか。少し考えてみてください。

<優先する事項の例>

① A社への30日以内の納品再開を第一優先とした対応を行う

② 生産拠点となる被災した工場の一日も早い復旧を目指す

③ 社員と家族の生活と安全を最優先とした対応を行う

適切と考えられる答え

上記の優先する事項の例を参考にすると、

「③ 社員と家族の生活と安全を最優先とした対応を行う」を対応上の基本方針とし、

「① A社への30日以内の納品再開」を事業継続対応を行う場合の目標とする

ことが考えられます。

解 説

事業継続対応を行うにあたり、基本となる「事業継続方針」「事業継続目標」について考えていただく質問でした。

BCPには、計画の最初の事業継続対応を行う際に重視し、優先すべき対応方針を掲げます。これを「事業継続方針」と言います。

非常時の対応では、短い時間に様々な判断をしていくことが求められますが、その際の判断基準となるものです。それには経営方針等と合致した方針をまとめておくことが必要です。

事業継続の活動を進めていくために、何をいつまでに行うのか、という目標も設定していきます。これを「事業継続目標」と呼びます。

多くの場合は時間目標となり、いつまでに事業を再開させるのかという「目標復旧時間」が事業継続の目標となります。

このケースの場合では、例で示した「①A社へ30日以内の納品を行う」ことは「事業継続目標」です。

また、「③社員と家族の生活と安全を最優先とした対応を行う」は事業継続対応を行う場合の基本方針となり、「事業継続方針」になります。

BCPを策定する場合は、これらの基本方針と目標を個々に整理しておくようにしましょう。